今年もイケフェスに行ってきました!
イケフェス=生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪
毎年この時期に大阪の素敵な建築が公開される2日間のイベントです。
この2日間の間に普段未公開の建築が公開されたり、スペシャルなガイドツアーがあったりと建築ファンには見逃せないイベントなのです!
今年は大阪取引所ビルからスタート!
ガイドツアーにも参加して五代さまの功績を再確認しました。
地下鉄北浜駅を出てすぐに出会う大阪証券取引所ビルの前には五代友厚の像が。
五代さまの像は大阪には5体あるそうです。
大阪取引所、大阪商工会議所、光世証券、大阪市立大阪ビジネスフロンティア高等学校、大阪市立大学の5カ所。
ルーツである薩摩(鹿児島)には鹿児島市泉町泉公園、JR鹿児島中央駅の2体があります。
こちらの像は2004年の建立で彫刻家の中村晋也氏によるもの。
「西の五代、東の渋沢」と並び評されている渋沢栄一を意識して、日本橋の定盤橋公園にある渋沢栄一の銅像と高さを揃えたそうです。
五代さまのマントがなびいているのは明治維新の風を受けて活躍したことを表現したのだそう。
49歳で早世した短い生涯の中で、大阪の発展の礎となった多くの功績を考えると、たくさんある銅像は納得ですね。
後方は現代的なビルに建て替わっていますが、設計は長谷部竹腰建築事務所(現・日建設計)、建築は大林組によるもので、1935年建設の外観や楕円形のエントランスホールは当初のまま。
2004年に近代的な高層ビルに生まれ変わりました。
戦争の時は運よく戦火を免れたようです。
ステンドグラスは1935年のもの。
エッチングガラスと色ガラスを併用したもので当時のものとしては珍しいもののようで、大阪エッチンググラス社によるものです。
色ガラスはアメリカ・ココモ社、フランス・サンゴバン社のもの。
デザインは花瓶と植物がモチーフのアール・デコ様式です。
今ではステンドグラス作家が図案を考えますが、当時は建築家がオリジナルの柄を渡して職人が製作していたようです。
だからでしょうか、建物とステンドグラスの一体感。
大理石は当時のもの。
エントランスホールの内部は床と壁合わせると8種類の大理石、花崗石が使われています。
折壁(岩手)、ボテジーノ クラシコ(イタリア)、浮金(福島)、トラベルチーノ ロマーノ(イタリア)、桑尾(高知)、稲田(茨城)、フィレットロッソ クラシコ(イタリア)、松葉(不明)で施工は矢橋大理石(株)。
デザインに合わせた種類の違う大理石の組み合わせのバランスがいいですね。
通風口や格子窓の幾何学模様も素敵です。
大阪取引所では4階にあるOSEギャラリーで史料が展示してあって株式やデリバティブについて学べます。
大阪の堂島米市場があった頃から今日まで、大阪の発展の様子が伺える資料が並んでいて興味深い内容でした。
歴史に興味がある方におすすめです。
平日のみの公開です。
詳しくは下の大阪取引所のHPからご覧ください。
※引用元〜OSEギャラリー展示資料、大阪取引所パンフレット